『コーヒーが冷めないうちに』を英語で読む

英単語

川口俊和さんの『コーヒーが冷めないうちに』という作品は、英語にも翻訳され、多くの人に読まれていることを最近知りました。”Before the coffee gets cold” というタイトルで、アマゾンでも13,000件を超えるレビューが投稿されています。気になったので、私も買って読み始めました。

Before the coffee gets cold

こういった小説を英語で読むことは、英語の語彙を増やしたり、試験対策で覚えた英単語を定着させたりできるので、おススメです。特に、形容詞や副詞のもつニュアンスや使われ方は、文学作品を読むことでより深く理解できる気がします。というのも、英検やTOEFLなどの長文で読む文章はどちらかと言えばアカデミックな内容が多く、人の感情や様子が描写されるシーンは少ないため、単語帳で覚えてもどこか表面的というか、ただ意味が分かるだけ、に留まりがちだからです。

試しに、Before the coffee gets coldの最初の数ページから、少しピックアップしてみました。

  • The woman spoke using an interrogative tone.
  • “Didn’t you understand when I explained?”, Fumiko said vehemently.
  • “You’re a difficult one to understand.”, Hirai said jovially.

interrogate (を尋問する)の形容詞 interrogative、熱烈に と言った意味のvehemently、陽気に という意味のjovially。究極の英単語の上級、超上級に出てくるような単語ですが、どちらもWord Listというちょっと無機質に単語が羅列した中で出てくるだけなので、定着しづらい気がします。ですが、小説の中で、その場面を想像しながら読むと、何かこう、英単語の意味が活き活きとしてくる感じがしませんか?「尋問口調」は、interrogative tone。イラ立った様子を表す vehemently。軽い感じでかわす jovially。など、それぞれの単語がもつニュアンスをより深く理解できると思います。

日本の作品なので、まずは日本語を先に読んで内容を理解する。そのうえで英語版を読めば、多少単語が分からなくても内容は理解しやすくなるでしょう。また、日本語のニュアンスが英語でどのように表現されているかを知ることが出来るので、1つの作品を複数の言語で楽しむ、というのも英語力を高めていくためのよい方法です。

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